夏音(終わりなき夏、永遠なる音律)
コンプ完了
いわゆるヒロイン救済系物語。
共通ルートが9割近くあってドラマのほとんどがそこにふくまれるが、そこでヒロイン全員の「救済」が終わってて、その後の個別ルートはひたすらイチャイチャするだけ。些末なドラマに幸福な時間を削られることがないため、その点は個人的に評価したい。
シナリオ上の問題点を上げるなら主人公が壮絶なヘタレで、「ヘタレ主人公くん頑張って物語」が繰り返されることだろうか。最初から最後まで、(この物語は大きな山が4~5回あるのだが)全てがそれに集約してしまう転結の構成には舌を巻く。もちろん悪い意味で。この主人公の自分に対する無関心さと、鈍感さと、思いこみの激しさは超人的ですヨ。
回想シーンの子供時代の方が今より精神年齢が高く見えるwっていうのがもうアレね。
しかし各「ヒロイン救済」事態の展開は結構丁寧に描かれていて、評価出来る。それもこれも大人達が皆自分の物語を放棄していないからである。彼らは自分の抱える苦しみや過去と向き合いながら、理性と思いやり、あるいは信念をもって行動する。特に主人公の父と、W先生sは神キャラすぎるだろうとか思った。ちなみに主人公は空気。まあそこら辺は定番よね。ヒロイン達は人によりけりだなあ・・・
CGは文句なし。
実にコケティッシュで絵柄で、扇情的なおっぱいを描く原画の魅力を120%にしている。とくにHシーンのCGは秀逸で、恐ろしく短い尺なのに絵の質だけで実用性があるというえらいことになっている。
音楽はまあ普通かなあ。いいものは良いんだけど、似たようなのばっかなのが問題。あとは演奏シーンでちゃんとヘタな演奏とかももってきていてえらいね、とは思った。個人的には鳴りっぱなしのセミの声と虫の声にもう少しバリエーションが欲しかった。
システムは、それなりに細かく設定出来るように見えて、肝心な操作性がまるでなってない。これは体験版の感想のときにもかいたから割愛。
驚くほど立ち絵を動かすが、Hシーンはそこらへんまるで手抜きなのは残念。
そんな感じ